ガンダムの効果音と言えばARP2600。
ARP2600をエミュレートした、Sonivox「TimewARP2600」をご紹介します。
ARPのエミュは、ArturiaやKORGなどからもリリースされていますが、Sonivoxのは変態的な出音で良い感じです。
荒々しいのが好きな人には特にオススメ。
※この記事は2018年4月11日に投稿されたものに、加筆修正をしたものです。
Sonivox TimewARP2600
実機ARP2600は、70年代初頭に発売され、Stevie WonderやJoe Zawinul、YMOなどが愛用していたこと有名です。
アニメ、機動戦士ガンダム(初代)の効果音は、ほとんどARP2600で作られました。
シンセ部とキーボードがセバレート(別々)タイプになっている3VCOでシンセで、パッチケーブルにより様々な音作りが可能。
本体にスピーカーが内臓され、当時としては珍しいエフェクター(スプリングリバーブ)なども搭載されていました。
そんなレジェンドなヴィンテージシンセを復刻したのが「TimewARP 2600」です。
ARPの創設者、Alan R. Pearlman氏も認めるほど、実機ARP2600を忠実にエミュレーションしています。
Arturia ARP2600 Vとの比較と、音の傾向
ARPのエミュレーションと言えばArturiaというイメージの方も多いかもしれません。
音の傾向として、Arturiaはキレイで整った音、TimewARPは良くも悪くも荒々しいです。
古めのプラグイン特有の古いデジタルな質感ですが、ヴィンテージシンセっぽくも感じます。
フィルターや音の太さからなる暴れっぷり、変態的な音が出しやすいのはTimewARPですね。
特にフィルターの発振がすさまじいので音量注意。
ただエフェクトは古さを感じるため微妙でした。
滑らかで優等生的な音が良い場合はArturiaを選んだ方が良いでしょう。
ARPのエミュレーションに「何を求めるか」で選択すると良いのではないかと思います。
負荷や使用感について
負荷は軽いです。全く気にならない程度なのでガンガン使えます。Arturiaも軽いw
音色の切り替えや、プリセットブラウザ(↑画像)は使いづらいです。
このあたりは圧倒的にArturiaの勝ち。TimewARPは、とにかく一手二手多いイメージ。プリセットも少ない。
ただ、スライダーはTimewARPの方が操作しやすいんですよね。
調整幅が小さいせいか下から上までスッと上がります。ArturiaはドラッグしたポインタをTimewARPの倍くらい移動させないいけないのでちょっと疲れる。
音色切り替え、プリセット主体で使うのならArturia、音作りを楽しむならTimewARPだと感じます。
これは操作性も音色変化においても双方に言えるのかなと。
さいごに
まったり音作りをしたり、変態音を鳴らしたりして遊んで楽しめるシンセです。
音がヴィンテージ寄りなので、モダンな楽曲には合わないかもですが、効果的に使用すれば、楽曲に温かみを持たすことが可能。
ArturiaのARPに満足できなかった人はアプローチの異なるARPを新鮮に感じるのでは。
ArturiaのARPユーザーにこそ触ってほしいです。
ではでは。