タイトルは現役作曲家である中川さんの言葉をお借りしました。
Presswerkは作編曲家に絶対向いてますよ!
VSC-2と被らないのも都合良いです。
— みみにっき (@raiteisabota) 2016, 1月 17
プロが言ってるんだからそうなんでしょう!(無責任
私も導入してまだ数日ではありますがシンセやドラム音色に試してみたところ、音が良く、気持ちよいアナログ感が付加され、PCへの負担はそこそこ、安定感もあります。エフェクターにあまり詳しくない私でもその良さを実感できるコンプです。
中川さんはブログの中で「Presswerkは買いなさい」と仰っていますが・・・私も思い切って言ってしまいましょう!
まだ他のコンプで消耗してるの?
そのくらい私は気に入りましたw
中川さん(@raiteisabota)やマサシさん(@masashi0204)は、エフェクターの効果、分析、評価の詳細をブログに書かれていることでお馴染みです。その知識と経験にはいつも感服しきりで、プラグインを買うに当たってかなり参考(盲信気味w)にさせて頂いてます。
好みや、使い方の違い、技量の差(涙)、財力の差(鬱)もあるので、勧められたものの全てを使っていくわけではありませんが、私がプラグインを選定する重要な指標となっています。 ってかググってたらひっかかるw
というわけで、皆さんが絶賛されているPresswerk。どういった部分が作・編曲家に向いているのか、レビューしたいと思います。
ちなみに「プレスヴェルク」と読むっぽい。
Presswerkは作曲家・編曲家の向けのコンプレッサー
音が良い
変なつぶれ方をせず、きれいなままアナログ感(温かみ・太さ)が付加されます。
しっかりコンプしてるのに、デジタルっぽくありません。一言でいうと「音楽的」でテンション上がる音ですw コンプでこんなに音良くなるのねって感じたのが第一印象。
中にはスカスカになったり、わざとらしい温かみが付加されるプラグインってあるじゃないですか。Presswerkは別格!極めて自然で非常に良い音です。ハードコンプの音を知らないくせに良い音だと思える音です(お
豊富なプリセット
プリセットはなんと112種類。ビンテージコンプの1176やLA-2A、SSL4000等を徹底研究したものがたくさん入ってます。カテゴリ分けしてあるので、とりあえずプリセットを当てれば良い感じにることが多い。あとはお好みで調整するだけでも結構使えるので、ぼくのようなコンプよくわかってない人にも嬉しいw
多機能過ぎるカメレオンコンプ
多機能で音作りの幅も非常に広くかなり追い込めます。出来ることが多すぎて、極めるまでには時間がかかりそうですが、プリセットが秀逸なので、使い込まなくてもPresswerkの実力をある程度発揮できそうです。プリセット全部試してみましたが「コンプでこんな音も作れるんだ」と懐の深さを感じます。
機能の一部だけ紹介。
・Detection・・・コンプ方式を3パターンから切り替え可能
①FF(Feed-Forward方式)・・・現行コンプの主流方式。色付けの少ない、ナチュラルな音。
②FB(Feed-Back方式)・・・Urei1176等に代表されるビンテージコンプによく使われた方式。あたたかい、アナログな音。
③INT(Interactive)連続的に信号を解析して、①と②を混ぜたコンプ。
Presswerk1台で、現行コンプ系・ビンテージ系、ハイブリッドと3種類のタイプを使い分けられます。タイプの差は、うっすらコンプした状態では分かりづらいですが、ガッツリ潰すと顕著に出ます。好みはフィードバック方式のビンテージ系ですね。良い音です。
・サチュレーター搭載
Amount・・・奇数倍音を付加。数値が大きいほど倍音量が増加。
Dynamics・・・数値が大きいほど、ゲインリダクション時に比例したサチュレーション量を増加。小さいほどサチュレーションはかかりっぱなしになる。
Warmth・・・数値が大きいほど歪みがハイに偏り、ハイが下がる。テープオーバードライブに似た効果。
他にもM/S処理(ミドル・サイド別々にコンプ可能)や、サイドチェインも搭載しており汎用性の高い万能コンプに仕上がっているので、トラックにもバスにもマスターにも積極的に使用できます。ニーを細かく調整したりして、コンプのキャラ作りを行っていく事も可能です。最終的には自分好みのコンプを作り上げていけると。
メイン以外にGUI全6種類
GUIもメイン以外に6種類用意されています。 用途に応じて使い分け可能。
デフォのGUIには非常に多くの機能が分かりやすく盛り込まれていますが、時と場合によっては多機能過ぎて複雑に感じてしまいますよね。そんな時に役立つのが、GUIの使い分けです。それぞれに最低限必要なパラメーターがチョイスされ、シンプルな操作で音作りに集中できます。
私のようにコンプの知識が浅い人にも、あえて限定的にすることで、扱いやすくなります。機能が足りなければいつでもGUIを切り替えて、追い込めます。
GUIを行ったり来たりは出来ないようです。パラメーターがリセットされちゃいます。メイン以外のGUIからは左上のMainViewから一度だけ戻れますが、その逆は出来ません。多分。
M/Sプログラムコンプ
ドラムコンプ
ヴォーカルコンプ
イージーコンプ
バスコンプ
リミッター
親切機能として、70%~200%までサイズ変更、明るさ調整も可能。かゆいところに手が届く仕様となってます。これからの時代、こういう心遣いは当たり前になって欲しいですね。
ちなみに200%にすると、ホコリ等グラフィックの作り込みが見れて面白い。
たくさんのコンプがセットになってるみたいでお得感ありますねw
CPU負荷はまぁまぁ軽し!コスパ良し!
どんなに音が良くても重かったら使う気になれません。環境にもよりますが、マスターやバス専用になってしまう可能性もあります。激軽とまでは言い切れませんが、トラックにそこそこ挿しても問題なく使えるほどに軽いです。
Sylenth1を1台立ち上げてPresswerkを5台インサートして、激軽コンプ代表waves C1と比較してみました。 それぞれSylenth1でアルペジオ鳴らした状態です。
※5台インサートしたのは比較を分かりやすくするためです。
U-he Presswerk ×5台
waves C1 ×5台
流石にC1にはかないませんが、これくらいの負荷なら音の良さで妥協出来ますw
ついでにSlateDigitalのFG–Red×とも比較。
FG-Red ×5台
ってか意外とFG-Redも負荷低いんだな。おまけでVSC-2も。
VSC-2 ×5台
VSC-2はreal-time peakこそ上がってますが、average loadは低い。
音・性能・軽さの3拍子が揃った万能コンプが$129です。もう買うしかないんじゃないかなw
AudioDeluxeでも取り扱いがありますので、$10くらいは割引ききますよ。
さいごに
あんまりコンプに詳しくないくせに絶賛してしまった。 詳しくないからか欠点を見つけることが出来ませんでしたw
基本音が良くなるので、とりあえずトラックに挿して音作りしたくなるコンプです。もちろんバスやマスターにも威力を発揮します。
なぜ作・編曲家に向けと言われているのか私なりに解釈すると、
・音が良く使いやすい
・多機能で幅広い音作りが可能
・トラック・バス・マスターと用途を選ばず使える
だと感じました。
アナログ的な変化もわかりやすいとても優秀なコンプです。少なくとも私が今まで使っていた中では、アナログ系コンプレッサーの筆頭。エフェクターに詳しくない私でも良さがわかるコンプです。
アナログ風味のPresswerk、無味無臭のVSC-2ってな感じです。
気になる方は無料デモを試してみてください。アナログコンプはもうコレだけで良いかもしれないw
ではでは。
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