トルコ生まれの怪物シンセサイザー「SynthMaster」。

怪物の名にふさわしく仕様はかなりマニアックです。「シンセ系の音であれば作れない音は無い」と思えるほど多彩な音作りが可能なモンスターシンセ。

音の良さや、懐の深さからシンセ好きには概ね好評価です。先日のアンケートでもSylenth1と並んで3位にランクインしました。アンケートにぼくの票は入っていないのですが、入れていたとしたら単独3位でした。

好きなシンセサイザーランキング2016【SynthSonic調べ】

好きなシンセサイザープラグインランキング2019【SynthSonic調べ】
※2019年は8位でした。

大物アーティストにも愛好家が多いんですよね。ただ、シンセをあまり使わない人が最初に選ぶシンセではないでしょう。マニアックなイメージをさせる名前や、難しそうなGUIなどが原因なのか、どこかスタンダードになれていない気がします。

そんなSynthMasterですが、知らない人に少しでも良さをわかって頂けるように、シンセ用語はあまり使わずに書いていきます。 


アナログな音で太く抜ける
まず、肝心の音の特徴です。

・太い
・密度がある
・抜ける音

SynthMasterに出会った時は「ハードシンセ並みに太い!」と感動しました。

EDMでもいけるんですが、デジタル臭さが控えめなので往年のアナログシンセ音色を得意としてます。リード、ベース等の存在感が必要な音にピッタリ。Divaには劣るものの、非常にアナログ感がある温かみのある音です。 

EDM系の派手な音をサッと出したい、って人は他のシンセの方が向いているかもしれません。



パワフルなので、音色によっては、ボリューム・ブースト最大とかだとスピーカー吹っ飛ぶ恐れがあります。ヘッドホンだと耳やられますから気をつけて下さい。音の小さいプラグインと同時使用する場合は注意が必要です。

エフェクトもいい感じ。空間系(リバーブ)とかキレイに響きます。 

音作りの自由度がスゴイ
往年の名機を高いレベルで再現することはもちろん、シンセマニアをうならせる変態的な音も出せます。相当懐が深いのでいじり甲斐はあります。 コントロールできるパラメーターは3,000!

基本波形が太く、フィルターの効きが強烈です。オシレーターシンクの質感なども素晴らしい。モジュレーション系も複雑に組めます。どういったアプローチをしても、音ヤセしない腰の強さが良いんですよね。出音が良いシンセは、音作りをしていてテンションが保てます。これ重要。

バーチャルアナログの基本波形に加えて、往年の名機からサンプリングしたウェーブテーブル波形が大量に入ってます。 moog、Oberheim、Prophet、Arp Oddysey、Waldorf、YAMAHA、KORG、Roland、Fairlight・・・など。

Rolandだけでもこの通り。

sm wave1 roland
sm wave2 roland
異常なまでのバリエーションですw

ウェーブテーブル波形は基本波形ではなく、実機である程度音作りしたものです。それぞれの個性を活かした波形なので音色バリエーションに富んでいます。

更にはSFZファイルを読み込めるので波形の追加も可能。もう可能性は無限です。


FMも強い 
いかにもFMというゴリゴリベースがやけに図太くて良いです。FM音源立ち上げなくてもSynthMasterで良いかな?って思ってしまうほど。 FM音源とアナログシンセの中間のような音色が得意なんですよ。

FS1Rのプリセットにもあるような、鋭く滑らかなFMリードも出せます。しっかりと太くアナログ感を残しつつも、FMの色を出せるのが嬉しいです。

 
ディストーションが素晴らしい 
エフェクターも全体的にクオリティが高く、中でも特筆すべきはディストーション。調整次第ではJD-990のディストーションリードっぽい再現も可能です。    

シンセに馴染むディストーションですね。


生方さんもベタ褒め
これはバージョン2.5の時ですが、生方ノリタカさん(@ubieman)がSynthmasterの機能についてツイートされています。プリセット作られてることもあって専門的な観点で説得力が違いますね。

Synthmaster 2.5 について。 - Togetterまとめ Synthmaster 2.5 について。 - Togetterまとめ 


2.7で追加された新機能はコチラ。 
SynthMaster2.7の新機能一覧を翻訳して調べてみた : SynthSonic SynthMaster2.7の新機能一覧を翻訳して調べてみた : SynthSonic 

現行は2.9で、2019年に3.0がリリース予定です。Everythingグレードユーザーは無償アップグレード可能とのこと。

KV331 Audio「SynthMaster」がV2.9.8にアップデート!白を基調とした新しいスキンとシネマティックプリセットを50種類追加!

負荷・安定性について
synthmasterdefaultskin
音の良さも大事ですが、負荷も同じくらい重要ですよね。

2.6くらいまでは、割と重く立ち上げることに少々抵抗がありましたが、2.7のアップデートで大幅に改善され立ち上げスピードもかなり早くなりました。

環境にもよりますが、今となってはそれほど負荷は感じません。 

アナログ感のある音が欲しい、となった際に、DivaよりもSynthMasterを選ぶ最大の理由はこの部分ですかね。

最強のバーチャルアナログ u-he Diva レビュー


安定性
たまに機嫌が悪いときもありますが、それほど無茶をしなければ概ね安定しています。

再生しながらフィルターをグリグリやったりすると少々危険かなと。

無印版のプリセットは1250種類
shot_KVSMEB_1
音作りに自信が無い、だけど使ってみたいという方の為に、めちゃくちゃプリセットが用意されてます。標準で1,250音(無印)が収録。

ちなみにぼくは、無印を買った後にプリセット全部入り(4,500種類)のEverythingにアップグレードしました。お金ある人、音作りやらない人、お金に余裕がある人は最初からEverythingを選んでおけば間違いないでしょう。音作りしなくても成立するシンセに完全変貌しますw

拡張音色は小分けで売られていますので、あとから欲しいものだけを追加することができます。

大物アーティストも愛用
公式にはArmin van Buurenをはじめ、大物達の写真がありますが、日本のシンセ使い代表とも言える小室哲哉さんも愛用してます。よくテレビとかにも映ってます。 


左の画面にSynteMaster、Nexus2、右の画面にはTone2のELECTRA2ですね。 

TETSUYA KOMURO EDM TOKYO - Wikipedia TETSUYA KOMURO EDM TOKYO - Wikipedia 

SynthMaster Player(廉価版)でも相当使える
shot_KVSMPL_1
プリセットベースのSynthMaster簡易版です。簡易版と言っても、プリセットは1,750種類が用意されています。

簡易的なエディットしかできませんが、音は同じで安価(3,000円くらい)なのでまずはこれを試すのもアリです。気に入ったらアップグレードもできます。

ってかGUIこっちの方が良いんじゃないですかね?サイドのウッディな感じとか・・・って思うのはぼくだけでしょうか。

勝手に推測すると、初心者向けはウケやっそうなGUIで作っておいて、マニアックな上位バージョンを使う人には「無駄なモノはナシ」というストイックな感じです。GUIがシンプルなのは、負荷を最小限に抑える狙いがあるんですよね。

SynthMaster Player
SynthMaster Player iOS
Synth_-_1
ぼくは使ってないんですけど、iOSアプリもあります。

PCでエディットした音色をエクスポートできますので、作った音色を持ち運ぶことも可能。

さいごに
SynthMasterいかがでしょうか。少しは良さが伝わったでしょうか?

滑らかさやアナログ感ではDivaに劣るし、EDMシンセでは他に向いているシンセがあるでしょう。そういう意味では、良く言えばオールマイティ、悪く言えば中途半端とも言えるかもしれません。

質感という部分でのアナログ感はDivaには劣るものの、負荷の部分ではSynthMasterが軽いので使いやすさに軍配が上がります。

以上の様な事から結論としては、質の高いバーチャルアナログシンセが欲しいけど、EDMっぽくないものが良い!って人に特にオススメです。

オールラウンダーなシンセサイザーSynthMasterを是非試してみてください。セールもしょっちゅうやってますから、40~50%OFFを狙うと良いと思います。

ではでは。 

SynthMasterシリーズの購入はこちら

スポンサーリンク







↓DTM・シンセサイザーに関するセールや新製品ニュースを発信中↓
cooltext241916419656511 (1)
【関連記事】
Spectrasonics Omnisphereを創造したシンセサイザー界の巨人エリック・パーシング : SynthSonic

KOMPLETE KONTROL S25 ざっくりレビュー【Native Instruments】 : SynthSonic

【DTM考察】シンセの知識が深まればシンセがもっと面白くなるって話 : SynthSonic