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音楽家必携の書「とーくばっく」著者、David Shimamoto氏インタビュー⑤

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「とーくばっく」の著者、David Shimamotoさんにインタビューを行いました。どんな方か気になっている方も多いのではないでしょうか? 「とーくばっく」とは著名な方々も推薦されている、音を生業に趣味にしている音楽人であれば必携の教本です。

METAFIVEメンバーでいらっしゃるゴンドウトモヒコさんも推薦されています。

「ダブルカセットで宅録を始めて今まで全てが我流、この本を読んでかなりモヤモヤして悩んでたものが無くなりました。 それは”録音のレベルについて”です。

 
METAFIVE(高橋幸宏 × 小山田圭吾 × 砂原良徳 × TOWA TEI × ゴンドウトモヒコ × LEO今井)
 
今回はShimamotoさんの経歴や現在のお仕事、そして使用機材に至るまで細かくインタビューすることができました。

「とーくばっく」の読者はもちろん、「とーくばっく」の購入を検討されている方、是非是非読んでみてください。

全5回です。
音楽家必携の書「とーくばっく」著者、David Shimamoto氏インタビュー①
音楽家必携の書「とーくばっく」著者、David Shimamoto氏インタビュー②
音楽家必携の書「とーくばっく」著者、David Shimamoto氏インタビュー③
音楽家必携の書「とーくばっく」著者、David Shimamoto氏インタビュー④

とーくばっくについて

talkback

 

それでは「とーくばっく」についてお聞きします。ずばり、制作しようと考えた経緯は何でしょうか?

 

近年は自身の創作はほとんどしなくなりましたが、以前は私もDTMerとして趣味で作曲を楽しんでおり、また多くの方と同じように「音圧上がらねー」と悩んでいました。

一方で…これも同じように感じられた方が少なからずいらっしゃると思いますが…どう考えてもマキシマイザでピークをガチガチに揃えない方が、開放的なサウンドになるようにも感じていましたので、なんとなくメジャー曲の傾向だとか、そういったサウンドを作ることばかりを促すハウツー集や雑誌記事に疑問を感じつつも、具体的に問題点を指摘する言葉を持ちませんでした。

 

すごくわかります。周りと同じ音の大きさにするべく、必要以上に音圧を上げなければいけないと考えるあまり、苦心していましたので・・・。

 

そんなとき、Gearslutz(音楽制作に関する海外のオンライン・フォーラム)で「マスタリングのバイブル」と称賛されていたBob Katz氏の”Mastering Audio (第2版)”という本を手にとりました。2010年の秋でしたので、ちょうど8年ほど前のことです。

 

Bob Katz氏はグラミー賞を受賞したアルバムをマスタリングしたエンジニアで、K-Systemの考案者ですね。

 

同書には「収録レベルを上げるためだけのマキシマイズ(以下、マキシマイズ)」を行うことが百害あって一利なしである理由が整然と述べられており、あぁ自分は間違っていなかったんだな、と…目からウロコをたくさん落すと同時に、なぜこういった情報が日本のコミュニティでは共有されていないのだろう?と日々疑問を抱きながら悶々と過ごしていました。

 

海外ではたくさん文献や情報があるのに、日本は音圧の弊害について言及するエビデンスが少ないですよね。ネットでは多少見かけますが、どちらかと言うと音圧を上げつつキレイに保つには?という方向の様なものが多いような気がします。

 

そうですね、言語の壁に阻まれてか、文化のギャップのようなものを痛感していました。

ただ、今振り返ってみると同書第2版の内容では、当時日本でよく見られた「リスナーorアーティストが望んでいるから高音圧が正解」とする向きを説得する材料としては弱かったかもしれません。(そういった声も”Mastering Audio”をよく読めば幾分か誤解に基づくものであることは理解できるはずなのですが)

しかし、その後発行された”Mastering Audio”の改訂3版では、iTunes Radioがラウドネス・ノーマライゼーションを導入したことが説明され、またこれにより音圧戦争が終わったことを高らかに宣言する章が追加されました。

この本が出たのが2013年のことですので、まだApple以外の配信業者はおろか、YouTubeさえもラウドネス・ノーマライゼーションの運用を開始する以前のことです。

後にKatz氏が予見したとおりに物事が進んだのは、現在皆さんの知るところと思います。

 

ラウドネス・ノーマライゼーションの登場により質感を犠牲にしてまで音圧を求める必要がなくなりましたよね。

 

2013年時点の英語圏では、マキシマイズするかどうかが嗜好の問題どころではなく、すでに具体的なデメリットを伴うことが広く論じられていたその頃、日本では相変わらず高音圧至上主義が横行していました。

音圧戦争終結が宣言された改訂3版を私が入手したのが2014年の秋でした。前作に気付きを与えられてから実に4年間、言葉の壁の向こうではドンドン物事が進んでいたにもかかわらず、日本ではなにひとつ状況が変わっていなかったわけです。

 

言葉の壁であったり、島国なことも要素としてあるのかもしれませんね。音圧までガラパゴス化していると言えそうです。

 

すでに何ヵ国語にも訳されている”Mastering Audio”がなぜか日本に来ないことにいよいよ痺れを切らし、Katz氏のメッセージ…もとい、この頃にはすでに「世界の常識」となっていた収録レベルに対する考え方を広めたい一心で、自分で本を作ってしまった…というところです。

 

誰もやらないからこその使命感みたいなものも感じますね。

 

もっとも、マスタリングの話題をより広範に論じるKatz本からラウドネスの話題だけを取り上げてママ紹介したのでは劣化コピーに終わってしまいます。

それではKatz氏にも失礼に当たると思い、「とーくばっく」制作時にはマキシマイズのデメリットについての論点を押さえながら、解説のアプローチや問題の背景は日本のコミュニティに向けてローカライズし、ほかにも読者に興味を持っていただけそうな話題(多くが自身の研究結果)も加えました。

 

音に関する情熱は元より、ご自身の経験と英語のスキル、どれかひとつでも欠けてしまったら「とーくばっく」は生まれていなかったでしょうね。最後に読者の方へのメッセージを頂けますか?

 

古い方では、本の制作につながる執筆を開始した2014年頃からご支援いただいておりました。

おかげ様で初版から累計1,500部以上が皆様の手に渡り、特に第2版は制作を決めたときの目論見どおり、私もコアな読者層も望んでいたであろう「一番届いて欲しい方々」に届いていると複数の筋からうかがっております。この場を借りてご支援、ご協力、あらためてお礼申し上げます。

まだ手に取られていない方々は、第2版も残数わずかとなってまいりましたので、この機会にぜひ。同価格帯のプラグインよりは制作物のレベルアップに繋がると思います。

 

本日はためになるお話、それから機材のお話まで詳しく教えて頂きありがとうございました。何か告知はございますか?

 

12月2日(日)に大阪・難波で開催される音楽系即売会 音けっと に、「とーくばっく」の販売ブースを出展予定です。 https://otoketto.jimdo.com/
あの、私、そんな全然大したアレじゃないので。 どうぞお気軽に遊びにいらしてください。

 

それでは本日はお忙しい中本当にありがとうございました。貴重なお話がたくさん聞けましたし、機材のお話もたくさん頂けて感謝しています。

 

ありがとうございました。

 

さいごに

いかがでしたでしょうか。

既に読者の方もShimamotoさんのことをより深く知れたのではないでしょうか。

インタビュー前はちょっと怖い人なのかな?とも思ってましたが、全くそんなことはなく、とても紳士で気さくな方でした。

そんなShimamotoさんの著書「とーくばっく」がセール中です。

音楽制作者のバイブル「とーくばっく~デジタル・スタジオの話~」がブラックフライデー送料無料キャンペーン開始!

プロ・アマ問わず支持を得ている本で、音に関係するお仕事・趣味をお持ちの方は必携の書となっていますので是非読んでみてください。

「難しい本じゃないの?」という心配はご無用。とても読みやすく、理解が深まります。

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David Shimamoto

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