音圧アップと言えば昔こんな本を読んだのを思い出しました。何も知らない、右も左もわからないって時にこの本の通りにやったらとりあえず音が大きくなった記憶があります。


今読むと当時はわからなかったことも理解できたりして面白いですね。少しは成長してるなーと思ったり。

さて、前回の記事について、多くの意見を頂戴しました(ってか、ほとんどエゴサして勝手に見た)。 

惜しげもなく英知を授けてくれた方々に感謝申し上げます。 

「FG-Xには過度なレベル入力をしてしまうと、本来の性能を発揮できない」
 
FG-Xで音圧を稼ぐ場合、ヘッドルームに余裕を持たせることが必要。過度なレベル入力をすると音が歪んでしまいますという内容でした。

で、この記事を見て本職の方からアドバイスを頂く機会があったり、twitterを眺めていて、FG-Xの特性というか、正しい使い方がハッキリしてきたので、せっかくですからもう少し補足しておこうと思います。

例によって、詳しい方ツッコミお待ちしてます。


音圧(RMS)は-10dB前後に留めるべき
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宮地商会さん(M.I.D)のページからの抜粋です。FG-Xのマニュアルを翻訳したものだと思われます。

マスタリングされた曲のレベルはRMS-11から-8dBとなります。中には-7や-6dBという、よりラウドなマスターも存在するでしょう。FG-Xはこういったラウドなマスター・サウンドをこれまでの一般的なリミッターに比べてより良い音色でプロセッシングできることは間違いありませんが、ダイナミックレンジが広く、パンチとビッグなローエンドを持つサウンドはRMS-10のレベリング以外には考えられません。
 

ここでいうRMSレベルとは曲の中の最も大きいレベルのパッセージ(多くはコーラスパート)のことを指しています。例えば、一般的なポップ・ロックではRMS-12dBのヴァースで始まり、各楽器が入ってくるコーラス前でRMS-11dBとなり、コーラス部で曲の各要素が一つになりピークの-10dBを記録する、と言った具合です。
 
検証して記事にするまでは、「-10dB」の言及について、スティーブン(SlateDigital代表)が目指している音圧、もしくはマスタリングにおいての一般的な考え方・プラグインリリース時のトレンドなのかな?と認識していました。

しかし、前回の検証結果と色んな方々の意見を統合して考えますと、FG-Xの仕様自体が「-10dB付近で最適化される」設計の可能性が高そうです。

VUメーターもデフォルトの設定では、-10dBあたりを超えるとレッドになります。

理想がそうなのか、技術的な問題なのかはわかりませんが、スティーブンは過度な音圧は目指していないということになりますね。

歪みやすい評価は仕様以上の音圧を求めていたから

ぼくもそうですが、FG-Xの音割れがしやすいと誤解していた人は、-10dB以上のRMSを求めていた可能性が高いです。

入力レベルの差によってGAINを大きくできる量は変わってきますが、RMS値は何れも-9.5付近で倍音が発生しています。前回もそうでしたが、倍音発生を限界と仮定するのであれば、スティーブンのメッセージ通り「-10dB」前後で調整するのがベターと言えます。

FG-Xは最終段に使う人が多いでしょうし、音圧の大きい作品を目指しているとFG-Xに至る段階でRMSも大きく自ずと上げ幅が少ない、もしくは入力の段階で割れてしまっている可能性が高い。

一方で、「クリアに上がると」評価をしていた方は、-10dB以上の音圧を出そうとしていなかったのではないかと思います。

以下、David Shimamotoさんとのtwitterでの会話です。今回の結論に至るまでにかなり参考にさせて頂きました。

David Shimamoto( @ gyokimae )さんによるFG-Xの考察です。一読をオススメします。

Studio Gyokimae

さいごに
今回色々と考察したおかげで、FG-Xについてだいぶ知識が深まったように思います。 

ひとまず結論として、 FG-Xは、入力・出力共にRMS-10dB前後までが推奨されていて、「-10dB」前後まではクリアに上げられるが、それ以上は倍音と相談しながらになるので、更なるクリアな音圧アップを求めるのであれば他のプラグインを使用するべし。

というところでしょうか。

前回も書きましたが、今回はクリアな音圧上げがテーマなので、FG-Xを使いこなすには、もっと多角的に検証を行う必要があると思います。

本来は優秀なFG COMPを組み合わせて、LOPUNCHやDETAILを細かに調整し、トランジェントをコントロールして初めて本領発揮するプラグインです。

次回は、手持ちのリミッターで更にクリアな音圧アップできるプラグインがあるか、比較検証を行ってみたいと思います。    

ではでは。




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